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人間ドックはなぜ必要なのか?

投稿日:2023年10月10日 更新日:

人間ドックと定期健診との違い

癌や生活習慣病を早期発見するために、きちんと定期的に人間ドックや定期健診を受けている方は多くいらっしゃいます。
人間ドックと定期健診はどちらも同じような検査をしているように思えますが、どのように違うのでしょうか。定期健診の正式名称は「定期健康診断」です。
定期健診は、事業者が雇用したパートを含む週30時間以上働く労働者に対し、1年以内ごとに1回、医師による健康診断を義務づけています。
つまり、法律で実施が義務づけられているものです。
定期健診は、業務に支障をきたすような、病気や危険因子を早期に発見し、治療するための検査となります。
検査項目は、基本的に尿検査、血液検査、胸部レントゲン、心電図などです。
一方、人間ドックは、法律で義務づけられているものではなく、任意の検査となっています。
検査項目も幅広く、定期健診の内容に加えて、胃カメラ、大腸カメラ、CT、MRIなどの検査、女性特有の病気の検査、脳に特化した検査項目などさまざまな検査を自分自身で選んで受けることができるものです。
つまり、人間ドックと定期健診との違いを簡単に言えば、定期健診だけでは分からない病気の早期発見を目的にしたものが人間ドックとなります。

健診を受ける患者

人間ドックのオプション

定期健診の検査項目は、尿検査、血液検査、胸部レントゲン、心電図など10~15項目ほどです。
一方、人間ドックは、定期健診で行われる検査項目の他の、肺機能検査、胸部・腹部CT、腹部超音波検査、マンモグラフィー、胃カメラ、大腸カメラなどの検査項目があり、さらに細分化した検査、例えば頭部MRI、腫瘍マーカーなどの検査をオプションで追加もできます。
オプションで追加できる検査項目は分化されたものを含めると、50~100項目にもなります。
人間ドックで検査項目を追加することで、身体の中を詳細に検査することができます。
そのため、定期健診だけでは分からない病気を発見することもできます。
さらには生活習慣病、癌など遺伝子的にかかりやすい病気への不安解消にもつながります。
人間ドックを受ける際の費用は、検査項目によっても異なります。
検査項目が多ければ、多いほど費用もかかります。
一般的に人間ドックの費用は、数万円から10数万円が目安となっています。

人間ドックは何歳から受けた方がいい

定期健診は、働いている方に受けることが義務づけられているものです。
そのため、年齢を問わず、規定された時間以上働いている方が受けるものです。
人間ドックは、定期健診と異なり、任意で受ける検査です。
一般的に20歳以上の成人であれば、誰でも受けることができます。
つまり、人間ドックを受けるか受けないかは自分で判断することになります。
何歳になったから受けなければならないというものではありません。
人間ドックは20代のうちから、身体のメンテナンスとして受けている方もいます。
病気のリスクは、年代や生活習慣によっても違います。
年代ごとの病気のリスクを考えて、必要があれば人間ドックを受けるのがいいと思われます。
20~30代の若い世代は、病気の発症率もそれほど高くはないので、人間ドックの必要性はあまり高くはありません。
しかし、女性の場合、若い世代の子宮頸がんの発症率が高くなっているので、婦人科検診を受けておくと安心です。
40代以降になると、生活習慣病の発症率が高くなってきます。
突然死の原因になる心疾患や脳疾患のリスクも増えてくるので、今後起こりうる病気のリスクを考えて、1年に一度は人間ドックを受けておくと安心です。

診察する院長鈴木

まとめ

全身のさまざまな病気の多くは、自覚症状がなく進行していくことが少なくありません。
また、気がつかないうちに突然死の原因になる心疾患や脳疾患のリスクが高くなっていることもあります。
定期健診は年に一度受けていても、それだけでは発見できない病気のリスクがあります。
人間ドックは何歳から受ければいいと決まりはありませんが、病気のリスクを考えると、
40代になったら、1年に一度人間ドックを受け、身体のメンテナンスをしてみましょう。

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