静岡県浜松市のATSUSHIメディカルクリニック、院長の鈴木淳司です。
人間ドックの費用相場は?
人間ドックは、会社などで受ける健康診断と同じものかと思われている方もいます。
健康診断と人間ドックでは、同じ検査をしていても目的が異なります。
健康診断は、労働安全衛生法などの法律で実施が義務付けられている「法定健診」(定期健診とも呼ばれています)と個人が自分の判断で受ける「任意健診」に分けられます。
人間ドックは、病気のリスクを早期発見することが目的で、任意健診の一つとなります。
「法定健診」にはない脳MRI、腹部CT、胃カメラなどよりも高度な健診をするため検査項目が多くなります。検査項目が増える分、費用も高額になります。
また、人間ドックは、病気の治療のために行う検査ではなく、病気の予防のために任意でおこなうものなので、健康保険の適応対象外になります。
そのため、人間ドックにかかる費用は全額自己負担になります。
人間ドックの費用は各医療施設によって異なりますが、相場は日帰りコースで3万円から7万円ほど、1泊2日コースで4万円から10万円ほどになります。
人間ドックで受けられる補助金制度~国民健康保険の場合~
人間ドックは、病気治療のためのものではなく、病気のリスクを早期発見するためのものです。
そのため、健康保険適応にはならず、全額自己負担となります。
しかし、国民健康保険に加入している方で、国民健康保険料の滞納がなければ、人間ドックの補助金を市町村の役所で申請することができる場合があります。
注意していただきたいのが、市町村の人間ドック助成制度は、各市町村によって異なるうえ、助成制度をおこなっていない市町村もある点です。
さらに対象年齢や各種条件、補助金額や内容についても各市町村によって異なります。
詳しくはお住いの市町村に問い合わせて下さい。
人間ドックで受けられる補助金制度~健康保険の場合~
会社員や公務員など、企業で働いている方が加入している健康保険でも、人間ドックに対しての補助制度を設けているところがあります。
協会けんぽの場合、人間ドックに対しての補助制度はありません。
しかし、差額人間ドック制度を利用すると、一般の健診に検査項目を追加して、人間ドックを同じ程度の検査を通常の人間ドックより安く受けることができます。
健康保険協会の場合も差額人間ドックを利用して、人間ドックの補助を受けることができます。
また、大手企業の健康保健組合の場合は、その健康保険組合自体に人間ドックの補助制度がある場合があります。
加入されている健康保険によって、補助制度の内容が異なるので、事前に働いている健康保険の窓口で、人間ドックの補助内容を確認してみて下さい。
まとめ
人間ドックでは、会社などで受ける定期健診よりもより詳しい検査を受けることができます。
詳しい検査を受けることで、病気の早期発見だけではなく、病気の予防や生活習慣改善などに有効なものにもなります。
しかし、人間ドックは病気のための検査ではないので、健康保健適応ではありません。
全額自己負担となってしまうので、最低でも数万円かかってしまいます。
人間ドックは病気の早期発見、健康維持のために有効なものですが、高額な費用に二の足を踏む方も少なくありません。
そのため、より人間ドックを受けやすくなるよう、加入している健康保険に補助制度があります。
この制度を活用すると、金額の補助や検査費用を抑えて受けることができます。
補助制度の内容は加入している健康保険により異なりますので、人間ドックを受ける際には補助の有無、内容について確認してから受けることをおすすめします。