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大腸カメラ検査後の食事について

投稿日:2025年7月18日 更新日:

大腸カメラ検査後、いつから食事をしてもいい?

静岡県浜松市のATSUSHIメディカルクリニック、院長の鈴木淳司です。

大腸カメラ(大腸内視鏡)検査を受ける際は、大腸の中を完全に空にしておく必要があるため、検査前日は朝から食事制限が始まり、当日は大量の下剤を服用して腸内をきれいにします。
そのため、検査を受ける頃にはすでに長時間の空腹状態となっており、多くの方が「早く何か食べたい」と強く感じることと思います。

しかし、検査が終わってすぐに食事をするのは控えましょう
特に鎮静剤を使用した場合は、完全に効果が切れるまでに約1時間かかるため、その間は食事や飲み物を摂取しないようにしてください。
鎮静剤の影響が残っている状態では、誤嚥(食べ物や水分が気管に入ってしまうこと)などのリスクもあります。

検査後1時間ほど経過し、意識がしっかり戻ってから、まずは少量の水や白湯を口にしてみて、体調に問題がなければ、少しずつ食事を再開しても構いません
腹痛や吐き気がなければ、通常の食事に戻すことも可能です。

大腸カメラ検査後、食べてはいけないものはあるの?

基本的には、鎮静剤や麻酔の効果が切れた後は、普段どおりの食事をしても問題ありません。ただし、大腸カメラ検査のあとすぐは胃腸が非常にデリケートな状態になっているため、急に刺激の強い食事を摂ると、体に負担がかかる可能性があります。

たとえば、カレーライスや麻婆豆腐、キムチなど香辛料の効いた辛い食べ物は避けたほうが良いでしょう。
同様に、天ぷらやフライドチキンなどの油っこい揚げ物、冷たすぎる飲み物、炭酸飲料、カフェインが多く含まれるコーヒー、そしてアルコール類も控えるのが望ましいです。
これらはすべて、空腹で敏感になっている胃腸にとって刺激が強すぎるためです。

また、検査中にポリープ切除などの処置が行われた場合には、食事による影響がさらに大きくなります
香辛料やアルコール類の摂取によって、切除部位からの出血が起こるおそれがあるため、特に注意が必要です。
そのため、検査を受けた当日はなるべく胃腸にやさしい、消化の良い食事を心がけると安心です。

大腸カメラ検査後のおすすめメニュー

大腸カメラ検査の当日は、なるべく胃腸に負担をかけないような、やさしい食事を選ぶことが大切です。
たとえば、柔らかく炊いたご飯やおかゆ、うどんなどは消化がよく、お腹にやさしいのでおすすめです。
動物性たんぱく質であれば、脂肪分の少ない鶏のささみや赤身肉、白身魚の煮付けなどがよいでしょう。

野菜を摂る場合は、繊維質が少ないものを選び、よく煮込んだ大根、にんじん、かぼちゃなどがおすすめです。
みそ汁も具材を柔らかく煮れば問題ありません。

果物では、りんごやバナナなどの消化しやすいものを選ぶと良いでしょう。
ヨーグルトやプリンなどの柔らかいデザートも適しています。
飲み物については、麦茶や常温のスポーツドリンク、白湯など、胃腸に刺激の少ないものを選んでください。

逆に、以下のような食材は避けたほうがよいでしょう

  • 辛いもの(キムチ、スパイス料理など)
  • 揚げ物やベーコンなどの脂っこいもの
  • 食物繊維が多い野菜(れんこん、ごぼう、セロリなど)
  • こんにゃく、海藻類、きのこ類
  • 牛乳や乳脂肪分の多い乳製品
  • アルコール類、コーヒー、炭酸飲料

特に、ポリープや組織の切除を行った方は、これらの刺激物を3日ほど控えることで、出血などのリスクを避けることができます

まとめ

大腸カメラ検査は、事前の食事制限と大量の下剤によって体力を消耗する検査です。 検査終了後は、「ようやく食事ができる」と安心される方が多いと思いますが、体はまだ完全に通常の状態に戻っているわけではありません。

とくに、鎮静剤の影響が残っているうちは食事を控えることが大切ですし、空腹状態の胃腸にいきなり刺激物を与えることは避けるべきです。
また、ポリープの切除など処置を受けた場合には、術後の体にやさしい食事内容を選ぶことが回復を助ける大きな要因となります。

検査当日は、消化の良い食材を使ったやさしい食事を意識し、体の様子を見ながら徐々に通常の食生活に戻していきましょう
お酒や揚げ物など、楽しみにしていたメニューは、翌日以降、体調が落ち着いてから味わうのが安心です。

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