消化器内科を受診するときの自覚症状
病院・クリニックには、たくさんの診療科の名前があります。
内科・外科・整形外科・脳外科・泌尿器科・婦人科・小児科などはよく知られています。
実際、これらの診療科は、体にどんな症状があったら受診すればいいのか、比較的イメージはしやすいのではないか思います。では、消化器内科はどのような症状があった時、受診したらいいのでしょうか。
消化器内科は、食べ物の通り道の消化管、口から肛門までと、実質臓器の肝臓・胆のう・脾臓の症状を診察・治療する診療科です。
つまり、口から肛門までの消化管、肝臓・胆のう・脾臓に起こる不調を診察・治療していく診療科です。
よく見られる咳・鼻づまり・くしゃみなどの風邪の症状の場合は、消化管の症状ではないので、消化器内科ではなく、一般の内科のほうがおすすめです。
たとえば、新型コロナウイルス感染症が疑われる発熱がある場合も消化器内科ではなく、発熱の対応をしている内科になります。
消化器内科を受診するときの自覚症状としては、腹痛・吐き気・嘔吐・便秘・下痢・食欲不振・胸やけ・げっぷ・お腹の張りなどです。
つまり、このような症状が気になるときが、消化器内科を受診する目安となります。
消化器内科の初診では何をするの?
消化器内科の初診では、まずは患者様が感じている症状を詳しく聞きます。
例えば、腹痛であれば、どのあたりが痛いのか(みぞおちあたり、おへその周辺、脇腹など)どんな痛さか(ずきずき、しくしく、ずしんと重たいような鈍い痛み、差し込むような痛みなど)、痛みの強さ(しくしくする感じ、我慢しがたい痛みなど)、いつから痛みが出てきたか、吐き気であれば、いつから症状が出てきたか、便秘なら何日前に排便があったか、どのような便の固さだったかなどを問診します。
さらに腹部の触診を行います。
そこで、症状に対して必要な検査、血液検査、レントゲン、腹部エコー、内視鏡などの検査を行っていきます。
消化器内科での検査にはどのようなものがあるの?
初診の後、消化器内科で行われる主な検査には、血液検査、レントゲン検査、腹部エコー、食道・胃・十二指腸内視鏡検査、大腸内視鏡検査、腹部CT、MRI検査などがあります。
血液検査の検査項目では、貧血・炎症反応・電解質バランス・腎機能・血糖値などの一般検査のほかに、
肝機能検査、肝炎ウイルス検査、ピロリ菌検査、ガンの状態を調べる腫瘍マーカーなどがあります。
いずれの検査も、全ての方に行うわけではなく、患者様が感じている症状や腹部の触診、問診など経て、必要な検査を行います。
血液検査やレントゲン、腹部エコー検査などは、初診の後、すぐにできることもありますが、
予約し、再度受診が必要な検査もあります。レントゲン、エコー、CT、MRI、内視鏡などの腹部を観察する検査は、お腹の中に食べ物が残っていると、食べ物の影になってしまい、きちんと診察ができません。
そのため、お腹の検査は、基本的に空腹の状態で行います。
消化器内科を受診するときは、なるべく直前の食事は摂らないでください。
また、腹痛、吐き気などお腹の症状があって、受診するときは、食事を摂らずに受診したほうがすぐに検査できる場合があります。
まとめ
消化器内科と聞くと、一般の内科との違いが分かりにくいので、受診のタイミングを逃してしまうことがあるかもしれません。
消化器内科の敷居は高いものではありません。
お腹の不調がある場合に受診したほうがいい診療科です。
腹痛などだけでなく、我慢しがちな便秘も診察できます。
お腹の不調が続く場合、一度消化器内科に受診してみるといいでしょう。