内視鏡検査 大腸カメラ 院長コラム

大腸カメラと腹部CTはどう違う?気になる使い分けについて

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静岡県浜松市のATSUSHIメディカルクリニック、院長の鈴木淳司です。

お腹を詳しく調べる検査と聞いて、どのようなものを思い浮かべるでしょうか。

お腹の検査を大きく分類すると、直接体内を確認する「大腸カメラ」と間接的に体内を検査できる「腹部CT」があります。

なんとなく同じような検査内容だと思いやすいかもしれませんが、「大腸カメラ」と「腹部CT」にはそれぞれ特徴があり、検査内容も異なっています。

ここでは、大腸カメラと腹部CTについて、とくに誰もが気になる違いや使い分けについて紹介します。

大腸カメラ検査を行う院長

大腸カメラとは

大腸カメラは、体の中にカメラ(内視鏡)を入れて主に直接大腸を確認する検査です。

大腸にポリープや炎症、腫瘍などの異常が起こっていないかをカラー画像で確認できます。
ヒダ状になっている大腸を広げて、ヒダの裏までしっかりと観察できるのが特徴です。
リアルタイムに大腸の状態を確認できる検査です。

もし検査中になんらかの異常を発見したときには、その場で治療や処置します。
たとえばポリープを見つけたときにはその場で切除できます。
また、腫瘍の疑いがあるものを発見したときには、組織を採取して精密検査することも可能です。

腹部CTとは

腹部CTは、体の外から画像を撮影して、間接的に腹部の状態を確認する検査です。

CTとはコンピューター断層撮影法(Computed Tomography)の略語で、コンピューターを使って体の断面図を撮影するという意味です。

画像はmm単位の細かい撮影が可能です。
立体的な画像を撮影できるため、臓器の形を知りたいときに向いています。

大腸だけではなく、胃や小腸・肝臓・胆のう・膵臓などのさまざまな臓器に異常がないかを調べます。
とくに腫瘍やポリープなどを発見しやすい検査です。
しかしモノクロ画像で表示されるため、出血や炎症部位を探すことには向いていません。

どうやって使い分ける?

大腸カメラと腹部CTは、それぞれで調べられる範囲が異なります。
ここでは一般的な使い分けについて紹介します。

診察の様子

大腸カメラを使う人

初期のがんが気になるときには、腹部CTよりも大腸カメラの方が発見するのに向いています。
さらにポリープを発見したときに、その場で治療できるのも大腸カメラの特徴です。

また、高齢者の場合にはがんを発症するリスクも高く、ポリープなどの病気が発見されることもあるため、大腸カメラを積極的に受けるのもおすすめです。

検査とポリープ治療を同時に受けたい人や、初期のがんを見つけたい人、炎症性腸疾患の疑いがある人などは大腸カメラが向いているといえます。

腹部CTを使う人

がんの進行状態を確認したいときには、腹部CTで各種臓器にがんが転移していないかを確認できます。

その他にも、各種臓器に病気が起こっていないかも確認できます。
たとえば大腸以外のがんや、胆石、ポリープなども発見できます。

腹部に手術の痕が残っている方や大腸カメラを受けるのに抵抗がある人など大腸カメラの検査が難しい人の場合には、まずは腹部CTで異常がないか確認するのもよいでしょう。

どちらも腹部を検査できる大腸カメラと腹部CTですが、それぞれに特徴があるためお一人おひとりの症状やお悩みなどに合わせて使い分けることが大切です。

まとめ

大腸カメラと腹部CTは、どちらも腹部の状態を調べられる検査です。
それぞれの検査は特徴が異なっているため、お一人おひとりに合わせた検査を選ぶことが大切です。

静岡県浜松市にある当院では、腹部CTや大腸カメラが受けられる各種健康診断や診療をおこなっています。
原因不明の不調がある方や、今まで健康診断を受けたことがない方、大腸カメラが気になる方など、ご自身の健康状態に不安があるときには、当院までお気軽にご相談ください。

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