静岡県浜松市のATSUSHIメディカルクリニック、院長の鈴木淳司です。
大腸カメラは大腸を検査する方法ですが、具体的にはどのような方に向いた検査なのでしょうか。
一般的に、大腸がんは40歳を過ぎると発症しやすいといわれているため、「40歳を過ぎた方」は特に大腸カメラを受けた方が良いといえます。
また、「健康診断などで大腸の精密検査を指摘された方」も、大腸カメラを受けるべき人といえるでしょう。
またその他にも、積極的に大腸カメラを受けるべき方がいます。
具体例についてはこのページで紹介していますが、今まで大腸カメラを受けたことがない方は、ぜひ最後までご一読ください。
炎症性腸疾患がある人
大腸や小腸などの消化管に、慢性的な炎症を起こす疾患のことを炎症性腸疾患と呼びます。
とくに代表的な病名は「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」です。
潰瘍性大腸炎は、下痢や血便、持続的な腹痛などが特徴です。
症状が悪化するにつれて、下痢や血便の回数、量が増えていきます。
また、発熱や貧血、体重減少などの全身症状があらわれることもあります。
クローン病は、口から肛門までの消化管に慢性的な炎症が起こる病気です。
腹痛、下痢、発熱や下血などの症状が代表的です。
さらに貧血、体重減少、倦怠感などの全身症状や、関節や皮膚などの消化管以外の場所に合併症が起こることもあります。
大腸カメラ検査は大腸と小腸の一部を確認できる検査です。
潰瘍性大腸炎やクローン病の方に大腸カメラで検査すると、患部の状態を詳しく調べられます。
大腸カメラは炎症性腸疾患の診断や、治療効果の判定に有用なのです。
大腸ポリープが見つかった経験を持つ方
大腸ポリープは、大腸がんのリスクが高いタイプと少ないタイプに大きく分けられます。
大腸がんのリスクが高いタイプは、検査時に切除するのが一般的です。
しかし、一度大腸ポリープになった方は、切除後に再発する可能性が高くなります。
病理検査で切除後のポリープにがんが見つかった場合や、がんに変化しやすいタイプのポリープだと判明した場合などは、がんの再発や症状の悪化を防ぐために定期検査が必要です。
以前に検査で大腸ポリープが見つかった人は、医師の指示の下、定期的に大腸カメラを受けるように努めましょう。
親族で大腸がんになった人がいる方
祖父母やいとこ、叔父や叔母などの親族に大腸がんになった人はいませんか。
親族に大腸がんの方がいる場合には、大腸がんの発症率が高くなります。
とくに遺伝子変異が関係している家族性大腸腺腫症という病気は、大腸にポリープが多発するため、大腸がんが発生しやすいといわれています。
この場合には、一般的な大腸がんの発症よりも若い年齢で発症しやすい傾向があり、10代からの大腸がん検診が推奨されているのです。
遺伝が関係している大腸がんは、検査を受けない場合には自覚症状の悪化にともなって病気に気がつくことがあります。
とくに大腸がんは自覚症状が出にくい病気のため、自覚症状があらわれたときには、病気がかなり進行していることもあるのです。
親族に大腸がんになった人がいる方は、若い頃から積極的に大腸カメラなどの検査を受けて、早期発見を目指すべきといえるでしょう。
まとめ
一般的に、40歳を過ぎると大腸がんのリスクが高まります。
40歳以上の方は、定期的に胃カメラを受けると良いでしょう。
また健康診断で指摘を受けたにもかかわらず精密検査を受けていない方にもおすすめです。
さらに今回紹介したような「炎症性腸疾患の方」、「大腸ポリープが見つかった経験をもつ方」、「親族で大腸がんになった人がいる方」などは、それぞれに大腸カメラを受けるべき理由があります。
対象者の方で、まだ大腸カメラを受けたことがないという方は、静岡県浜松市にある当院まで、お気軽にご相談ください。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)について詳しくは【こちらから】