静岡県浜松市のATSUSHIメディカルクリニック、院長の鈴木淳司です。
大腸がんは、日本人の死因として上位を占めている病気です。
大腸カメラ(大腸内視鏡検査)は、とくに大腸がんの発見・予防に有用な検査方法ですが、大腸がん以外にもいろいろな病気を発見できる可能性があります。
ここからは年代ごとに、大腸カメラで見つかりやすい病気を紹介します。
目次
10~20代の若年者に多い病気
大腸カメラを受けた10~20代に見つかることが多い病気について紹介します。
潰瘍性大腸炎
大腸に潰瘍やびらんなどの慢性的な炎症が起こる病気です。
発症年齢は20代に多く、高齢者になってから発症することもあります。
具体的な原因は不明ですが、遺伝や自己免疫、肉の過剰摂取などが影響していると考えられています。
代表的な症状は、慢性の下痢や腹痛、下血などです。
大腸がダメージを受け続けることにより、大腸がんの発症につながるとも考えられています。
潰瘍性大腸炎については【こちら】
クローン病
口から大腸まで、さまざまな消化管に慢性的な炎症が起こる疾患です。
10~20代に起こる病気で、自己免疫の異常反応によって引き起こされていると考えられています。
代表的な症状は、慢性の下痢や腹痛、下血などです。
消化管にダメージが起こることにより、発がんのリスクが高まるといわれています。
クローン病については【こちら】
30代以上の中高年に多い病気
大腸カメラを受けた30代以上に見つかることが多い病気について紹介します。
大腸ポリープ
大腸にできたイボを大腸ポリープと呼びます。大きさは1mmから数cmのタイプまでさまざまです。
大腸ポリープを放置すると、数年かけて少しずつポリープが大きくなっていき、がんに変化する可能性が高くなります。
また、無症状のため自分で気がつくことは難しいといわれています。
大腸がん
大腸がんは、日本人の死因として上位を占めています。
食生活の欧米化や食物繊維の摂取量不足などにより、大腸がんになりやすいと考えられています。
病気が進行するまで無症状な状態が続くため、気がついたときには手遅れとなっていることも少なくありません。
大腸がんは、早期発見・早期治療により完治が期待できる病気です。
40歳を過ぎると大腸がんのリスクが高くなるため、定期的に大腸カメラ検査を受けるのがおすすめです。
年齢に関係なく見つかる病気
大腸カメラを受けた方の中で、年齢とは無関係に見つかる可能性のある病気です。
虚血性大腸炎
便秘のひどい若年者から高齢者まで起こる可能性があります。
便秘以外にも、高血圧、糖尿病、高脂血症などが原因に関係しているといわれています。
突然の下痢、嘔吐、腹痛、血便などの症状が特徴です。
症状によっては手術が必要になるかもしれません。
大腸憩室症
大腸に穴が開いて見える病気です。実際には大腸の壁が外に飛び出ています。
肉の過剰摂取、食物繊維の摂取量減少などが関係していると考えられています。
基本的に治療は不要ですが、炎症や出血が起こっているときには必要になることもあります。
まとめ
今回は、大腸カメラで発見できるかもしれない代表的な病気について紹介しました。
これまで大腸カメラ検査を受けたことがない方は、実際に検査してみるとさまざまな病気が隠れていることもあります。
とくに気になる症状が続いているときや、40歳以上の方、健康診断で要検査を指摘された方などは、定期的な大腸カメラ検査を受けて健康状態の把握に努めましょう。
静岡県浜松市にある当院では、日帰りポリープ手術も可能です。
また大腸カメラと胃カメラの同日検査も実施しています。痛みの少ない鎮静法も用いているため、以前に大腸カメラで不快感があった方にもおすすめです。
大腸カメラに興味がある方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。
当院の大腸カメラ検査について詳しくは【こちら】をご覧ください。